住民監査請求とは

 「住民監査請求」は聞き慣れない言葉です。簡単に言えば地方自治体職員が「違法・不当」な職務を行ったことを住民が見つけたら「監査請求」し「適当な措置」を求めることが出来る制度です。

 千葉市に限られたことでは無く「地方自治法」で定められた制度です。「監査請求」できるのは住民、法人で、1人でもできのるので編集者は1人で行いました。一定量の住民の署名が必要とかの制限もありません。請求対象は役所だけなく独立機関である教育委員会等にも及びます。

 監査請求はこれも独立機関である各自治体にある「監査委員」に行います。「違法・不当」が認定されると場合によっては損害賠償金を職員(首長)個人が地方自治体に納める事になります。職員の故意・過失を問いません。職員にとっては恐ろしい制度です。

 似た制度としては経営者の責任で会社に損害を与えとき株主が提訴できる「株主代表訴訟」があります。会社の規模によっては天文学的金額を経営者個人が会社に支払うことになります。お金は訴訟をした株主に入るわけではありません。

 簡単に述べましたが、実際は「住民監査請求」はかなり壁が高いです。総務省が発行してる冊子(インターネットから入手できます)を基に解説します。全文はこちらです。冊子とは前後しますが編集者が行った「住民監査請求」を中心に解説します。

              住民監査請求の根拠
監査請求の対象
 「 ③ 契約の締結・履行」から契約不履行を理由にしました。財務会計上の行為は「報告書」作成を業者に委託した費用としました。具体的に住民監査請求[概要版]を見て下さい。
 窓口の職員の対応が生意気とか、悪いとか、嘘を付いたとかでは出来ません。

               監査請求の内容
監査請求の内容
 次のいずれかを市長に求めました。
   ・「報告書」の改訂版を作成。
   ・「報告書」の撤回(取り下げ)
 さらに、「(4)市に生じている損害」の損害額(委託料)
 3,391,200円(税込)を市長及び職員2名に対して損害賠償請求する
 事を求めました。
 損害賠償までは過酷ですが、監査結果に不服の場合裁判できます。
 その条件として「損害賠償請求」を入れて置くと容易です。

              監査請求の流れ
監査請求の期間
 請求は1年以内です。ぎりぎり間に合いました。監査は60日以内で終わらなければなりません。

                住民訴訟(裁判)
 監査結果に不服の場合は提訴できます。
訴訟1
訴訟2

 「④職員に対する損害賠償等の請求を求める」が一般的なようです。そこで、過酷ですが損害賠償を入れてあります。「住民監査請求」は5項目ですが、訴訟は4項目です。
 それでは、誰を対象に提訴するのでしょうか?従来は監査請求対象となった職員でした。現在は改正されてます。法務省の資料では分かりずらいので「住民訴訟制度等の改正について」も参考にすると次のようになるでしょう。
損害賠償訴訟のときです。
訴訟4A
  即ち、職員個人の代わりに自治体を訴えることになります。その裁判費用は自治体が負担します。負けた時は損害賠償金は自治体が職員に請求します。
訴訟3
 自治体側が負けたときは、請求者(住民)は弁護士費用を請求できます。通常の裁判では負けた側が相手側の裁判費用を払えとの判決がでる時があります。しかし、裁判費用は印紙代程度で弁護士費用までは含まれません。

              住民監査請求の実態
住民監査請求の数
 全国でも年900件程度です。請求を認めたは5%(91÷1798)程度の狭き門です。
 千葉市の2015年度は編集者が何と2件目です。(2015年12月末現在)千葉市の過去の事例はこちらにありますが、こんなものです。請求前に見たときは選んで載せてると考えてました。法的には公開することになっていたのでこれが全てです。
           平成(年度)
   27 26 25 24 23 22 21 20
件数  1  1  0  1  1  5  6  5
*27年度は10月27日(現在)
 千葉市は政令指定都市で人口は100万人弱です。

 請求が認められないので住民訴訟になった件数は以下にあります。
住民訴訟の数請求を認められないと1/3は訴訟に発展します。

               監査委員
 監査委員は市議会の同意を得て市長が選任します。千葉市は次の4名で構成されてます。
  ・元市役所職員(常駐)
  ・弁護士(非常勤)
  ・市会議員2名(非常勤)
 監査委員は「住民監査請求」以外の監査もしてます。その事務局は市の職員が担当してます。市議会の同意を得て市長が選任したとは言え後輩職員や同僚職員の「措置」事務をするわけです。教育委員会も独立機関ですが何かと問題視されます。

Menu

HOME

TOP